飼い猫と野良猫が喧嘩するようになった理由なぜ?といった疑問について詳しくご紹介していきます!
猫同士の喧嘩って、意外と多いようなイメージがある方も多いと思います。
想像してみたら安易にその図が思い浮かびますし、シャーッと猫が威嚇する姿も知っていますよね。
ですが、ある日突然喧嘩をするようになった時や、原因が分からない場合は、なんで喧嘩をするようになったのか?がわかりません。
そこで今回は、飼い猫と野良猫が喧嘩する理由や、飼い猫同士で喧嘩をする理由、止めた方が良いケースや、どこまで人間が手を貸すべきなのか?についてご紹介していきます!
Contents
飼い猫×野良猫が喧嘩をする理由とは?
おうちで飼われている猫が外に出た時に、外で暮らす猫と喧嘩になるケースは少なくありません。
その理由は猫の習性によるもので、防ぎようがない事がほとんどです。
野良猫に遭遇しないお散歩コースを見つける事ができれば避けられるかもしれませんが、毎日決まった道をお散歩するとは限りませんし、野良猫も気分でひょっこり違う道に現れてしまうかもしれません。
下記では飼い猫と野良猫が喧嘩をしてしまう理由をご紹介していきますので、猫の特性を理解していきましょう♪
縄張り争い
猫には縄張り意識があり、自分のテリトリーに他の猫が入ってきた時に攻撃してしまう場合があります。
自分の縄張りとしては、
- ホームテリトリー・・・生活圏(寝る、食べるなど)
- ハンティングテリトリー・・・狩猟圏(ご飯を探す場所)
などの範囲を決めているもので、一般的にメス猫よりオス猫のほうが強い縄張り意識を持っていると言われています。
特に外で暮らしている猫は、厳しい世界を生き抜くために、猫同士で距離を保って自分の身を守り生活しているため、そこに知らない猫が踏み入るようなことがあれば喧嘩になるでしょう。
飼い猫であっても縄張り意識が無くなる事はなく、飼い猫の縄張り=家全体です。
窓から見える自分の縄張りを他の猫が歩くようなことがあれば、窓の外に向かって威嚇をすることも珍しくありません。
メス猫争い
去勢をしていないオス猫の場合、繁殖期にはメス猫を求めて去勢済の猫の10倍までも縄張りを広げる事がわかっています。
発情期のメス猫は、特有のフェロモンで複数のオス猫を引き寄せて争わせ、一番強いオスと子孫を残そうとするため、オス猫同士の争いは避けられません。
子孫を残そうとする動物の本能によるものであり、特に発情期のオス猫は通常時よりも気性が荒く、喧嘩っ早くなります。
飼い猫×飼い猫(多頭飼育)が喧嘩をする理由とは?
飼い猫の場合、野良猫と違って、食べるものや寝る場所には困っていないため、外で暮らす猫に比べると縄張り意識は弱いです。
そのため、同じ家の中で複数の猫が暮らす事も可能であり、相性などに問題が無ければ喧嘩もほとんど起こらないでしょう。
ただ、相性が良くない飼い猫同士の場合は大きくなってからも、ずっと喧嘩が続く場合もあります。
自分ひとりで安らげる場所が見つからないなどの理由がストレスとなり喧嘩が勃発する場合もありますので、改善策は無いかの見極めが大切です。
猫同士の相性の良し悪し
猫同士の相性には、比較的良い組み合わせと、なるべく避けてあげたい組み合わせがあります。
※あくまでも傾向によるものであり、個体差がありますので参考適度にご覧ください。
相性が良い組み合わせ |
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相性が悪い組み合わせ |
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猫の性別に加え、年齢や去勢・避妊などの関係も大きく影響します。
オスの成猫同士であっても2匹とも去勢手術が済んでいれば、仲良くなれる可能性は高いです。
その他にも生活スタイルによって異なる部分も多く、例えばシニア猫はのんびりくつろいで過ごしたいのに対し、そばに遊びたい盛りの子猫がいれば落ち着く事ができません。
生活空間を分けるなどの配慮の他、目隠しをした場所をつくるなど、人間の工夫によって解決する場合もあります。
猫同士の喧嘩のルールとは?
猫は目が合った猫全てに応戦体制に入るのではなく、猫の世界のルールに則って喧嘩をしていると言えます。
まず、引っかいたり噛みついたり飛び掛かったり、そんな攻撃態勢に入る前に猫の判断基準によって喧嘩をすべきか立ち去るべきかを見極めているんです。
猫の世界の喧嘩のルールについて下記でご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
体格差で相手を見極める
まずは相手の大きさ(体格)を見て喧嘩をするか否かを判断します。
猫の世界では、体が大きいほど強者であると判断されるため、自分より体が大きな猫に向かっていく事はまれです。
猫自身も無駄に痛い思いや怖い思いをしたくはありませんので、体格差を見て自分に勝ち目がないと思えば、目をそらし、喧嘩を回避するでしょう。
ただ、縄張りやメス猫など譲れない何かがある時に、人間でいう取っ組み合いに発展する場合もあります。
威嚇→喧嘩へ発展
猫同士目が合った状態から、どちらも引かない場合には威嚇へと発展していきます。
背中の毛を逆立てながら「ウーウー」、「シャー」といった普段と違う荒々しい声を上げ、距離を保ったまま自分の強さや意思をアピールするんです。
それでもお互いに譲らない場合には喧嘩へと発展します。
どちらかの猫が先制攻撃を仕掛け、首元をめがけて噛みつき、猫パンチやキックを繰り出し激しくもみ合います。
鋭く爪を立てた状態の本気の取っ組み合いなので、流血などのケガをする事も多々あります。
どちらかが負けを認めて終戦へ
もみ合いとなった場合は、どちらかがその場から逃げ出したり、うずくまって反撃しなくなるなど、いわゆる「降参」を意思表示します。
そうなると喧嘩は終了となり、もう一方の猫も攻撃するのをやめるでしょう。
勝った猫はそれ以上の深追いはせずに静かに場を立ち去るのがルールであり、一度喧嘩をした猫同士で、再戦が行われる事はほとんどありません。
休戦状態になる場合も
喧嘩中の突然の休戦を“グルーミング”と言います。
グルーミングは、喧嘩の最中に片方の猫がいきなり毛づくろいを始めることであり、「転移行動」と呼ばれるものです。
毛づくろいをする事で、喧嘩による興奮状態を静めようとしていて、「負けそうだ、どうしたらいいんだ…」と劣勢の猫が行う事が多い仕草です。
猫同士の喧嘩を人間は止めるべき?
猫同士が喧嘩を始めた時、人間はどうするべきなのか?と思いますよね。
本能によるもので喧嘩をしているのであれば、やりたいようにやらせてあげるのが正解?
でもケガをしちゃったらどうしよう…と不安もよぎると思います。
では、猫同士の喧嘩を見て人間はどうすべきなのか?について見ていきましょう。
飼い猫×飼い猫(多頭飼育)の喧嘩の場合
同じ家で暮らす猫同士が喧嘩を始めた場合は、基本的にそのまま見守ればOKです。
同居猫同士の喧嘩には、一度ぶつかり合うことで互いに優劣をつける他、相手を知ること、関係を築く意味もあるんです。
上記でもご紹介した通り、一度喧嘩をした猫同士の再戦はほぼありませんので、同居を始めたばかりの頃の喧嘩であれば、危なくない程度に見守って良いでしょう。
ここに仲裁をしてしまうと、猫同士の関係が悪くなってしまう場合もありますので、注意が必要です。
あらかじめ環境を整えよう
飼い主ができる事としては、猫同士の争いを止める事よりも、可能な限り周囲の環境を整える事です。
例えば、
- お互い落ち着ける場所を離れた位置に設置してプライベート空間を分けてあげる
- お気に入りのおもちゃは猫の数だけ用意する
- 事前に爪を切っておく
- 倒れるものや割れるものなど危険が無いかを見回る
できるだけ喧嘩の元凶を取り除くと共に、万が一喧嘩になってしまった時に、猫同士がケガをしないように環境を整えてあげるようにしましょう。
じゃれ合いか喧嘩かを見極めよう
猫同士は、喧嘩以外にも激しくじゃれ合う事があります。
人間から見ていると痛そうで、ケガをしないかハラハラする時もありますが、猫同士はスキンシップを楽しんで行っているだけです。
その時は、弱点でもあるお腹を隠す事なく、ゴロンとする仕草が見られます。
一見判断は難しいかもしれませんが、猫の様子や毛を逆立てるなどの威嚇の様子の有無などで判断していきましょう。
飼い猫×野良猫の喧嘩の場合
自宅の猫同士が喧嘩する事にはそれほど心配はいりませんが、野良猫と喧嘩をしてしまうと感染症ウイルスなどによる病気のリスクがあります。
人に飼われていない猫はほとんどが何らかの感染症ウイルスを持っています。
万が一野良猫との喧嘩で噛みつかれたりケガをさせられるようなことがあれば移されてしまう事が心配です。
一度喧嘩するだけで、死亡につながる重大な病気にかかるリスクもありますので、もし見えるところで喧嘩を始めたら、なるべく早く止めてあげるのが良いでしょう。
主な感染症の種類は?
- 細菌性感染症
野良猫に噛みつかれた場合に、噛み傷から感染する病気です。
傷口から細菌が入り込むことで、体が赤く腫れて膿がたまる「膿瘍(のうよう)」や、「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」といった皮膚の感染症が引き起こされ、万が一重症化した場合にはたまった膿が皮膚を破り、体の一部が壊死してしまう可能性もあるので、大至急病院を受診しましょう。
- ウイルス感染症
「猫白血病ウイルス感染症(Felv)」や「猫エイズウイルス感染症(FIV)」といった名前だけでも怖さの伝わる病気に感染する可能性もあります。
どちらも一度感染してしまうと治療が難しく、特に猫エイズウイルスは、発症すると短い期間のうちに死亡してしまう、非常に怖い感染症です。
猫の喧嘩をやめさせる方法は?
猫同士の喧嘩を止める際、人間がうかつに手や足を出してしまうと、攻撃を受けてケガを負ってしまうかもしれません。
鋭い爪で引っかかれた経験がある方も多いと思いますが、じゃれ合っている時に飼い主さんに引っかいてしまう数倍の力が込められているので痛いでは済まされません。
そのため、野良猫と飼い猫の喧嘩を止める時には、水をかけるなどの方法がおすすめです。
もし飼い猫同士の喧嘩を止める場合には、おやつなどで気をそらしてあげるのが簡単で、猫もケロッと喧嘩をやめて近づいてくる事が多いのでお試しください!
まとめ
今回は、飼い猫と野良猫が喧嘩するようになった理由なぜ?といった疑問についてご覧いただきましたがいかがでしたか?
今よりも野良猫がたくさんいた昔は、野良猫同士の喧嘩も多かったんですよね。
それが夜中に繰り広げられると結構な騒音で、家の中にいる人間の方がびっくりする事もありました(笑)
とはいえ、現在も野良猫は存在していますので、今回ご紹介した猫の喧嘩のルールなどを参考に、できる対策をしてみましょう!